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カモック・キマーズィは、
まだ毛も生え揃っていない
つるやかな歳ごろの
男の子である。
まったく無口な子では
ないのだけれども、
担任のボイン美人未亡人である
ムダーゲ・ムーショリ先生と
ふたりっきりになると、
ぴたりと寡黙になる癖がある。
ムダーゲ先生は、
これは好きな人の前で
恥じらっちゃう、
男の子に特有のカワユサだわ、
と思っていた。
大人の男がこれでは
すごくつまらねーけども。
あるブランコ日和の日に、
二人はふたりきりで
ブランコに乗っていた。
もちろん、黙ったままで。
先生は本来の悪女らしい
イタズラ心で、
「センセはな、
カモックのこと
けっこう好きなんやで」
と言ってみた。
するとカモックは、
びっくりしてこちらを向き言った。
「何や、センセそこにおったんか。
すっかり忘れとったわ。
かんにんな」
先生は
なぜか失恋したような
不思議な切なさに包まれて、
しばらく強く
ブランコを漕いだ。
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