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ウシスキーは、
やっとのことで
和牛の種を手に入れた。
これを仕込めば、
我が農場もニッポンと
商売ができるし、
娘もあのガス屋に
渡さなくて済むだろう。
連邦の北の大地は、
春になっても氷が溶けず。
やっと草の芽が
出られるころには、
もう冬の気配を感じて。
おかげでストーブは
出しっぱなし。
凍てつく日には、
牛まで凍る。
わかってるんだ、
農場には不向きな土地だって。
それでも両親が
自分を育てるために
何とかやってきた農場は、
ウシスキーの誇りであり、
ルーツでもあった。
それが今、凍土に沈みこむように
傾いている。
やってみなくちゃ。
何でもかんでも。
草の根を噛んでも。
霜降り和牛が売り出されるのは、
それから5年後のこと。
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