2009年1月27日

ミグメは、上り電車を待つ。

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ミグメは、
久しぶりの人たちと飲んだ。

店を三軒も重ねると
はっきりと起きている人は
誰もいない。
朝もやけの別れ別れは
夢の終わりみたいに曖昧なくせに、
握った手の冷たさは
はっきりと残っている。

眠い頭がガタンゴトン
電車といっしょに揺れていて、
ひとりになったことに気がつき、
ミグメはいろいろと考えた。
ガタンゴトンと考えた。

はしゃぎすぎたかもしれない、とか
みんな楽しかったのだろうか、とか
また会える時があるだろうか、とか。

そもそも、近ごろのアタシは
喋りすぎる。みっともない。
もっと、ひとりひとりに
聞きたいことがあった
かもしれないのに。
何も聞けていない気がしてくる。
まったく粗忽者だなあ、と思うのは
耳に差し込んだイヤホンから流れる
志ん生の落語『粗忽長屋』の
せいかもしれない。ガタンゴトン。

目が覚めると、
駅をひとつ、乗り過ごしていた。

また会いたいと思えるから、
いいのだ。これで、いいのだ。

ミグメは無音のイヤホンを外して、
上りの電車を待っている。

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